こんにちは。SRE チームでマネージャーをやっている hiroyuki です。
私は昨年から今年にかけて AWS 認定を10個取得しました。
ということで、今回は AWS 認定を取得するにあたって私が実践した勉強法について書きます。
社内制度
記事タイトルにある社内制度ですが、弊社には社員の資格取得をサポートする制度があり、1試験あたり2回まで会社から受験費用が出ます。
1回不合格になっても、もう1回チャレンジできるという手厚い制度です。
今回 AWS 認定を取得するにあたってこの制度をフル活用させていただきました。
AWS 認定とは
※画像は、https://aws.amazon.com/jp/certification/から引用したものです。
AWS 認定は、AWS サービスに関するスキルと専門知識を有していることを証明する資格です。
アーキテクト、運用、開発者を対象としたロールベースの認定と、セキュリティやビッグデータなど特定の技術分野の専門知識が問われる認定の大きく2種類あります。
ロールベースの認定は「基礎」「アソシエイト」「プロフェッショナル」の3つのレベルに分かれています。
本記事執筆の2020年3月現在は全部で12個の認定資格があります。
取得した AWS 認定
試験名 | 試験バージョン |
---|---|
AWS Certified Cloud Practitioner | CLF-C01 |
AWS Certified Solutions Architect - Associate | SAA-C01 |
AWS Certified SysOps Administrator - Associate | SOA-C00 |
AWS Certified Developer - Associate | DVA-C01 |
AWS Certified Solutions Architect - Professional | SAP-C01 |
AWS Certified DevOps Engineer - Professional | DOP-C01 |
AWS Certified Machine Learning - Specialty | MLS-C01 |
AWS Certified Security - Specialty | SCS-C01 |
AWS Certified Advanced Networking - Specialty | ANS-C00 |
AWS Certified Big Data - Specialty | BDS-C00 |
AWS Certified Alexa Skill Builder - Specialty と、先日新たに AWS 認定に追加された AWS Certified Big Data - Specialty を除く、10個の AWS 認定を取得しました。
著者について
エンジニア歴13年(インフラ11年、SRE 2年)
- オンプレ9年、GCP 5年、AWS 3年 ※それぞれ重複期間あり
AWS 認定以外に以下の資格を保有
- Google Cloud 認定資格 - Professional Cloud Architect
- Certified Kubernetes Administrator(CKA)
普段から日常的に AWS の最新情報を追ったり、Blackbelt 資料や AWS ドキュメントなどを読んだりしていたので、AWS 認定取得に向けた勉強をする前からベースとなる知識は多い状態だったかもしれません。
基本的な勉強法
試験ガイド
https://aws.amazon.com/jp/certification/certification-prep/
取得する AWS 認定を決めたら試験ガイドを最初に読みます。
試験ガイド内の「推奨される AWS の知識」「推奨される一般的な IT の知識」「出題分野」を読んで、試験に向けて自分が何を勉強する必要があるのかを確認しましょう。
サンプル問題集
https://aws.amazon.com/jp/certification/certification-prep/
公式のサンプル問題集を解いていきます。
間違えたり答えられなかった問題は解説を読んで理解しましょう。
問題集の中には解答、解説がついていないものもありますが、その場合はドキュメントや技術ブログなどで調べていきます。
サンプル問題集を解けば、本試験で出題されるであろう AWS サービス がわかります。
模擬試験
https://www.aws.training/certification?src=exam-prep
AWS 公式の模擬試験が2,000円で受けられます。
本試験でどの AWS サービスが出題されそうか、実際の問題文の長さなどがわかるので、模擬試験は必ず受けた方が良いです。
模擬試験には解答、解説がありませんが、試験後に分野別の正答率が出て自分の理解度を把握できます。
ちなみに Advanced Networking - Specialty と Big Data - Specialty には模擬試験がありません。
AWS サービス別資料
https://aws.amazon.com/jp/aws-jp-introduction/aws-jp-webinar-service-cut/
AWS のオンラインセミナーでも使われている資料で AWS の各サービスがわかりやすくまとめられています。
試験ガイドを読み、サンプル問題、模擬試験を解いて、試験までに勉強する必要がある AWS サービスのジャンル( Networking & Content Delivery 、Developer Tools など)が絞れたら、そのジャンルの AWS サービス別資料を全て読みましょう。
私はタブレットにダウンロードして通勤時間に読んでました。
よくある質問
https://aws.amazon.com/jp/faqs/
AWS の各サービスへのよくある質問と回答がまとまっています。
AWS サービス別資料と同じように勉強する AWS サービスのよくある質問を全て読みましょう。
AWS ドキュメント
AWS の各サービスのユーザーガイド、API リファレンス、チュートリアルなどのオンラインドキュメントです。
ボリュームが多くて全ては読めませんが、理解の浅いサービスやベストプラクティス、トラブルシューティングなどを中心に可能な限り読みます。
ホワイトペーパー
https://aws.amazon.com/jp/whitepapers/
フレームワークやユースケース、ベストプラクティスなどの情報が得られます。
プロフェッショナルレベルの AWS 認定では、試験ガイドに「試験の準備に役立つ資料」として大量のホワイトペーパーが紹介されています。
1つ1つの資料の文量が膨大で心が折れそうになりますが頑張って読みましょう。
Developers.IO
https://dev.classmethod.jp/category/cloud/aws/
クラスメソッドさんの技術ブログです
入門レベルの「やってみた」「再入門シリーズ」記事からハイレベルなハイブリッド構成の設計記事まで、幅広く読ませていただきました。
模擬試験でわからなかった問題を調べるときにもお世話になりました。
Qiita
Qiita にいろんな方の AWS 認定受験レポートがあるので参考にしましょう。
ここまでが全試験共通で行ったことです。
ロールベースの基礎、アソシエイトレベルの認定はこの方法で問題なく合格できるはずです。
プロフェッショナル、専門知識は基本的な勉強法にいくつかプラスしました。以下に書きます。
各試験追加で勉強したこと
Solutions Architect - Professional
AWS サービスオンラインカンファレンス
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/events/aws-innovate/sessions/
不定期?で開催されているオンラインカンファレンスで、Solutions Architect - Professional 取得に向けた試験対策セッションがあります。このセッションでは試験の出題分野ごとに複数の例題と例題に対する解説があるので試験準備にとても役立ちます。次回は2020/3/10から2020/4/17まで開催されるそうです。近々試験を受ける予定がある方は必見です。
「AWS サービス別資料」と「よくある質問」を全て読む
全て読みました。Solutions Architect - Professional の出題範囲が広いとはいえもう少し範囲を絞って勉強した方が良かった気がしますが、ここで全サービスに対してある程度の知識がついたおかげで他の試験の勉強がかなり楽になりました。
DevOps Engineer - Professional
デジタルトレーニング
オンラインカンファレンスの試験対策セッションと同じように、例題と例題に対する解説をしてくれる無料のオンライントレーニング動画です。私は見たのは DevOps Engineer - Professional だけですが、他の試験のトレーニング動画もあるようです。
Big Data - Specialty
アソシエイトレベルと同様に試験ガイドを中心とした基本的な勉強法で問題ないと思います。
Machine Learning - Specialty
絶対不合格だと思ったらギリギリ合格できてたレベルなのであまり偉そうなことは語れませんが、Udemyの機械学習講座を使って勉強しました。出題分野にある「データエンジニアリング」が Big Data - Specialty の試験と重なる部分もあり、Big Data - Specialty の後に試験を受けたのも運が良かったと思います。
Security - Specialty
やったことはアソシエイトレベル同様に基本的な勉強法で問題ありません。出題範囲のAWSサービスが業務で使ったことがないものが多くて理解するのに苦労しました。
Advanced Networking - Specialty
試験ガイドを読んで自分にネットワーク周りの知識が不足していると感じたので、ネットワークエンジニアとしてというサイトで勉強しなおしました。また、DirectConnect(DX)は資料だけで理解しづらかったので、グループ社内の DX を管理している部署にお願いして、AWS 管理コンソールで DX の設定を見せてもらいながら勉強しました。
以上、私が実践した勉強法でした。
今後 AWS 認定試験を受ける誰かの役に立てば幸いです。